





2002年3月1日、しばた和氏の事務所を訪ね、マテリアルとリ-ダ-とティペットを仕入れた。
その日の夜、さっそく通販責任者の「変人J」君に持って行った。
変人は満足そうに販売用と自分用を区分けした後、耳を疑うような一言・・・
「今日はこいつと風呂に入る」
「え?!」
私は彼の手元にあるリ-ダ-を確認するように見つめながら、
「な、何で?」と聞いた。
「え?!」
私は彼の手元にあるリ-ダ-を確認するように見つめながら、
「な、何で?」と聞いた。
「ス-パ-フロ-ティングリ-ダ-と言うぐらいだから、どのぐらい浮くのか確かめる」
すでにマテリアルの方は、この前しばたさんがトプローN を二人の前で水に付けて、団子状に丸めてコップの中の水に落としても全く沈まなかったし、トプローW も光を当てて全く違う色に変わるのを確認済みである。
私は変人の顔をじ-っとのぞき込みながら、恐る恐る質問した。
「今まで他のどんなものと風呂に入ったの?」
変人は自慢げに答えた。
「ヘア-ズ・イア-ニンフ」
「な、何で?」
私はリアルというよりも”そのもの”である。
「な、何で?」
私はリアルというよりも”そのもの”である。
ウサギの耳から毛を引きちぎりながら作るそのニンフと一緒に風呂で遊ぶ彼の姿を想像しながら、オカルトの世界に引きずり込まれないようにと祈った。
変人は、
「風呂の中でニンフのヘア-が水流にもまれてどういう風に揺れ動くのか見たかった」
「風呂の中でニンフのヘア-が水流にもまれてどういう風に揺れ動くのか見たかった」
「どうだった?」
「ベチャ-ッとしてて、ち-っとも分からん。魚しか分かんね-よ。わっはっは!」
「ベチャ-ッとしてて、ち-っとも分からん。魚しか分かんね-よ。わっはっは!」
変人がフライを始めたのは、私が連れて行ったのがキッカケである。
私はあまり意識していないが、たまに私のことを”師匠”と呼ぶ。
だが私はこの日、彼が私を完全に追い越して”行ってしまった”事を痛感した。
だが私はこの日、彼が私を完全に追い越して”行ってしまった”事を痛感した。